Simulation

「地球まるごと経済シミュレーションに関する共同研究」の実施について
http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/PR/0410/1025/

 例えば、ペンシルバニア大学のローレンス・クライン名誉教授が開発したモデルは、計量経済学における最大の世界経済モデルである。これは約40,000個もの変数を持つ複雑な非線形方程式だが、これまで計算機を用いて正確に解くことは行われてこなかった。

 本研究は、クライン名誉教授のモデルを用いたシミュレーションの方法について検討し、地球規模の経済シミュレーションを高精度で行う「地球まるごと経済シミュレーション」を行うための手法の確立を目指す。

よく使われる(というか、真面目に更新していて公開されているモデルとしてはほぼ唯一)日経NEEDSのモデルの変数が数百個なんで、40,000 というのは前代未聞。しかも、NEEDSのモデルは線形だから、非線形でこれだけ大がかりで実用化されたケースは米国にもたぶん無いだろうな。ちなみに、クライン先生のモデルそのものに関する論文は見つからなかった(webで適当に探しただけだし(ぉ)。

経済モデルにおいては、モデルの妥当性に加えて変数そのものの妥当性の問題がつきまとうこともあって、変数を増やして複雑化することが必ずしも精緻化につながらないんだけども(そんなことは一橋の先生方も百も承知だろうし)、是非実用上有用な何らかの成果が上がるといいやね。

プレスリリースには書いてなかったんだけど、誰が中心になるんだろう。
それと、このネーミングはどうかと。もしかして、このショボいネーミングがそのカギに・・・?